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タイ式マッサージとは?

@タイ古式マッサージとは?
Aヌアボーランとは?
Bタイ伝統医学
C足裏マッサージ(フットマッサージ)
Dプラーナとセン
Eタイ古式マッサージと「セン」
F10本のセン
Gタイ古式マッサージを受けるにあたって。。

@タイ古式マッサージとは

全世界的に流行しつつあるタイ古式マッサージですが、その歴史は2500年にも及び、古くは仏陀の時代から今日まで脈々と受け継がれてきたタイの伝統的な医療の一つです。仏教との関係は切っても切れないもので、国民の95パーセントが仏教徒というタイにおいて、タイマッサージは仏教と共に伝承されてきたといえるでしょう。

 タイでは公的機関である衛生省がタイ古式マッサージを管轄しており、その総本山は『ワット・ポー』というバンコクにある王宮からすぐ近くの寺院にあります。タイ式マッサージはインドのアーユルヴェーダをベースにしつつ中国の指圧、経路やチベットの伝承医学などの影響を受けながらその独自性を確立し発達してきました。

その特徴は、人体に流れるエネルギーラインである『セン』を刺激することにあります。センを刺激する事で、センの周辺に集中する神経や血管が刺激され、リンパ球の活性と増加・血液の流れの促進・身体の痛みの緩和・人間が持つ自然治癒能力・免疫力を高めるなどの効果があるとされています。マッサージの手法は指圧、整体、矯正、ストレッチングと様々なバリエーションがありますが、特にプロレスのアクロバチックな技を思わせるストレッチングの手法の豊富さにはただただ圧巻です。

Aヌアボーランとは?
『ヌアボーラン』とはタイ語でタイ古式マッサージを意味します。日本では『タイ古式マッサージ』の他にも『タイマッサージ』と言ったり、『タイ式マッサージ』と言ったりもします。タイ語の発音は日本語にはない音(特に母音)を多数含みますので、そのままカタカナ読みをしてタイ人に通じるかどうかは微妙なところですが、『ヌアッ(ト)』はマッサージという意味で、『ボーラン』は伝統的な、という意味合いになります。

Bタイ伝統医学
タイ古式マッサージはインドのアーユルヴェーダの影響を大きく受けています。アーユルヴェーダが宇宙の構成要素を5つ(空・風・火・水・土)に分けているのに対し、タイ伝統医学では(土、水、風、火)の4つに分類しています。そして宇宙と人間の体はそれぞれが分離しているわけではなく、相対関係にあるという認識に立っているので、人体もまた4要素で成り立っていると考えています。

「土」は体の20器官を構成し、「水」は体内を流れる12の液体を作り出し、「風」は体の6つの動きを織り成し、そして「火」は体の4つの熱を生成すると考えられています。

「土」が構成する20の器官
髪、毛、爪、歯、皮膚、筋肉、靭帯、骨、骨髄、脾臓、心臓、肝臓、筋膜、腎臓、肺臓、大腸、小腸
新しく食べた物、古い食べ物、脳、脊髄

「水」が構成する12の液体
血液、汗、胆汁、痰、膿、涙、リンパ液、脂肪、唾液、尿、鼻水、滑液

「風」が構成する6つの動作
頭から足への動き、足から頭への動き、腹の中の動き、胃や腸の中の動き、血液の動き、呼吸の動き

「火」が構成する4つの熱
体温、高熱、老化、消化

C足裏マッサージ(フットマッサージ)
タイ古式マッサージは足への施術に重点を置いています。それはタイマッサージが足から開始されるところや、フットマッサージにかける割合を見てもわかると思います。なぜフットマッサージに重きを置くかといいますと、それは10本の重要な「セン」のうち6本が足裏から足の付け根あたりに集中しているからなのです。現在多くのタイ式マッサージ店が足裏マッサージ専門のコースを設けていますが、2500年のタイ古式マッサージに比べて、足裏マッサージが取り入れられたのはほんの20数年前のことです。台湾式マッサージに見習い導入したようです。 

Dプラーナとセン
タイ伝統医学では、人の生命は4つの要素から構成される「身体(body)」、思考、記憶、心を司る「精神(spirit)」、人体を流れ各器官を調整する「エネルギー(energy)」の3つにより構成されると考えています。
この体内を流れるエネルギーを「プラーナ」と呼び、その「プラーナ」が流れる経路を「セン」と呼んで「ます。これらのエネルギーや「セン」は眼には見えませんが、体内に網目状に張り巡らされた「セン」の数は7200本にも及びます。

Eタイ古式マッサージと「セン」
アーユルヴェーダやタイ医学では、人間の存在は宇宙との相対関係にあるため、常にそのバランスを保ちながら肉体や精神を維持していると考えています。呼吸することで吸収される空気、食事をすることで得られる食べ物は体内に入ったり、「セン」を通り全身に供給されます。タイ式マッサージではエネルギーラインである「セン」を刺激するようにマッサージを施していきます。正しい「セン」に正しいマッサージを与えることで、生命エネルギー(プラーナ)の流れを活性化すると共に、その流れを正しい方向へと矯正します。エネルギーラインである「セン」は7200本存在しますが、その中でも特に重要度の高い10本の「セン」を中心に施術を行います。

F10本のセン
1.スマナ(Sumana)
−体の中央部−
舌の付け根〜喉の奥〜胸部〜みぞおち
■適応症状
気管支炎、心臓病、喘息、咳、喉の痛み、胸の痛み、呼吸困難、吐き気、
嘔吐、消火器疾患、腹痛、風邪、白昼夢、上半身麻痺など
※このセンはヨガのスシュムナーディーに近似している。

2.ピンガラ(Pingkhala)
−体の右側−
右鼻孔〜頭頂部〜首〜背中〜臀部〜脚の外側〜膝〜脚の内側〜腹部〜臍の右側
■適応症状
腹痛、膀胱炎、腰痛、膝痛、背中の痛み、風邪、鼻炎、首の痛み、副鼻腔炎、貧乏ゆすり、泌尿器官疾患、胆のう疾患など
※このセンはヨガのピンカラナーディー、中国伝統医学の膀胱経に近似している。

3.イッタ(Ittha)
−体の左側−
左鼻孔〜頭頂部〜首〜背中〜臀部〜脚の外側〜膝〜脚の内側〜腹部〜臍の左側
■適応症状
腹痛、膀胱炎、腰痛、膝痛、背中の痛み、風邪、鼻炎、首の痛み、副鼻腔炎、貧乏ゆすり、
泌尿器官疾患、胆のう疾患、肝臓疾患など
※このセンはヨガのイダナーディー、中国伝統医学の膀胱経に近似している。

4.カラタリ(Kalathari)
−体の中心から四肢ー
(上部) 臍部〜腹部〜胸部〜両肩〜両腕内側〜手〜指関節〜指先
(下部) 臍部〜〜両足内側〜脚〜足裏から脚の指先
■適応症状
筋力低下、麻痺、しびれ、消化器系疾患、消化不良、背中の痛み、背骨の痛み、腕の痛み、脚の痛み、膝の痛み、胸の痛み、指の関節炎、ヘルニア、てんかん、卒中、精神分裂病、ヒステリー、精神障害、狭心症、不整脈、静脈炎、リウマチ性心臓病、百日咳など。

5.タワリ(Thawari)
−体の右側−
右目〜喉〜胸部右側〜腹部右側〜脚外側〜足裏〜脚内側〜〜臍の下
■適応症状
足首の痛み、胃痛、胃腸病、こむら返り、膝痛、顔面麻痺、歯痛、喉の痛み、視力障害、白内障、疲れ目、目の腫れ、目の充血、目の機能障害、泌尿器系疾患、発熱、脚のしびれ、脚の麻痺、膝関節痛、ヘルニア、虫垂炎

6.サハサランシ(Sahatsarangsi)
−体の左側−
左目〜喉〜胸部左側〜腹部左側〜脚外側〜足裏〜脚内側〜〜臍の下
■適応症状
足首の痛み、胃痛、胃腸病、こむら返り、膝痛、顔面麻痺、歯痛、喉の痛み、視力障害、白内障、疲れ目、目の腫れ、目の充血、目の機能障害、泌尿器系疾患、発熱、脚のしびれ、脚の麻痺、膝関節痛、ヘルニア
※このセンは中国伝統医学の胃経に部分的に近似している。

7.ウランガ(Ulanga)
−体の右側−
右耳〜喉の右側〜胸部右側〜乳首右側〜みぞおち
■適応症状
耳の痛み、難聴、耳鳴り、歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺、腹痛、胸部痛、不眠症、胃腸障害、皮膚のかゆみなど。

8.ラウサン(Lawusang)
−体の左側−
左耳〜喉の左側〜胸部左側〜乳首左側〜みぞおち
■適応症状
耳の痛み、難聴、耳鳴り、歯痛、三叉神経痛、顔面神経麻痺、腹痛、胸部痛、不眠症、胃腸障害、
皮膚のかゆみなど。

9.ナンタカワット(Nantakawat)
−体の中央−
臍部〜尿道〜尿道口・・・・スクマン(Sukumang)というセン
臍部〜結腸〜肛門・・・・・・シキニ(Sikinee)というセン
■適応症状
膀胱炎、頻尿、下腹部痛、下痢、便秘、尿失禁、ヘルニア、生理不順、性的不能、早漏、尿閉など。

10.キチャ(Kitcha)
−体の中央−
臍〜陰茎・・・・ピタクン(Pittakun)というセン
臍〜子宮〜膣・・・・キチャナ(Kitchana)というセン
■適応症状
インポテンツ、早漏、生理不順、不感症、ヘルニア、頻尿、性的不能、尿閉、腹痛など。

Gタイ古式マッサージを受けるにあたって。。

何よりもまず精神的にも、肉体的にもリラックスすることが大切です。日常生活での煩いや考え事はとりあえず忘れて、マッサージに身を委ねましょう。施術者があなたの前に現れると、タイ人は両手を胸の前に合わせてワイと呼ばれる合掌をします。これはタイ人の日常生活の中でよく目にする光景です。年上の人や目上の人に感謝する時や、初対面であった人への挨拶などで使います。

タイ人にワイをされたらあなたもワイをすることをお勧めします。外国人であるあなたがワイをすれば、珍しさもありきっといい印象を持ってもらえると思いますよ。マッサージ中は基本的に3つの姿勢が取られますが(うつ伏せ、仰向け、あぐら)、あくまでもリラックスしていることが基本となってのことです。施術中にマッサージが強すぎる、弱すぎるなどの注文があれば、遠慮なくマッサージ師に伝えましょう。

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